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ChatGPTで変わる未来|Googleの覇権が終わり、衰退し、Web広告とアフィリエイトが消える

2023/03/25に公開
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ChatGPT が 50 年に 1 度の大革命を起こしている。 ChatGPT の活用は広範囲に及び、すべての知的産業に何らかの影響がある。

特に影響が大きいのは Google 検索だと私は思っている。 実際に ChatGPT を使い始めると誰もが感じるだろうが、Google 検索の回数が極端に減った。

検索して見つかるような内容であれば、ChatGPT に聞いた方が早いからだ。

Google 検索よりも、ChatGPT の方が「検索意図」をよく汲んでくれるのも大きい。

見当違いの検索結果を広告と一緒に出されて、色んなページを行ったり来たりして、ググり直すような不毛な作業は大幅に削減される。

ChatGPT は前の会話を記憶している(と思われる)ため、さらなる情報を出してほしいときは、続けてチャットで聞けばいい。

ステートレスに検索結果を表示する上に、欲しい情報がピンポイントで見つからない Google 検索より、意図を汲み取ってピンポイントで答えを出してくれる ChatGPT の方が便利なのは火を見るより明らかである。

ChatGPT が世の中に認知されてから、 ChatGPT を使うシーンが格段に増えた。

調べ物をするときは

「まずは ChatGPT で調べてみて、問題が解決しなかったら Google 経由で公式サイトを調べる」

というような行動に変わった。

Google 検索はあくまでサブの扱いなのである。

私自身は技術的な調べ物をするときに ChatGPT を活用していて便利さを感じているが、技術的な内容以外でも「調べ物」全般で ChatGPT が主に使われるようになるだろう。

「大阪駅から徒歩 5 分件内で一番安いホテルを教えて」を ChatGPT に聞くのが一般的になる未来はそう遠くないと確信している。

ChatGPT のプラグイン経由で予約ができるなら、もはや公式サイトにたどり着く必要もない。

Google 検索は使わずに、ChatGPT ですべてが完結してしまう未来が来る。

Google は典型的なイノベーションのジレンマに陥っている。

「検索経由の広告」を主たる収益源としている以上、ChatGPT のようなチャット型の検索を作ることはできなかったのだ。

なぜなら、ChatGPT は広告を表示しないから。ChatGPT は答えだけ出してくるので、広告を表示できない。

ChatGPT の収益モデル

ChatGPT の画面にはシンプルなチャットのみが表示されていて、広告は 1 つもない。

収益モデルは ChatGPT Plus の課金であり、広告ではない。

今後、ChatGPT の Plugin の提供を予定しているが、おそらく Plugin の利用は有料となるだろう。

ChatGPT の Plugin を入れる代わりに、企業は OpenAI に金を払うことになる。 収益は広告に依存しない。

ウェブの収益モデルが ChatGPT 経済圏に置き換わる可能性があるのだ。

Google 検索はオワコンになる

Google 検索のシェアが奪われ始めている。 google.com のトラフィックは徐々に減り始めている。

ChatGPT の便利さに比べて、なんと Google の不便なことだろう。

私達がスマートフォン以前のガラケーにはもう戻れないように、ChatGPT 以後、人々は Google 検索を使わない。

不要な広告を見せられ、アフィリエイトサイトばかりが上位に表示される Google にヘイトが溜まっていたのもあるだろう。

"Don't be evil" の精神は Google からは失われている。 Google の中には、高待遇にしがみつくビジネス官僚のような人間が跋扈しており、イノベーションを起こそうという精神はもはや存在しない。

Google は検索を独占し、既得権となり、社内からイノベーションの種は失われた。 Google の地位は永遠に安泰かつ盤石かと思われたが、ChatGPT の登場によってその地盤は大きく揺らごうとしている。

Google 検索が今後 5 年以内に完全に終わるわけではないが、間違いなく「検索市場」でのシェアは落としていく。

多くの人が ChatGPT に流れていくだろう。 どう考えても ChatGPT の方が便利だからだ。

Google の Bard は ChatGPT に追いつけない

「チャット AI」の分野で人々の第一想起を勝ち取ったのは ChatGPT であった。

これから Google が追いつくことは困難である。

人々の認知を取られただけでなく、ChatGPT のようなチャット型検索を推し進めるためには Google のビジネスモデルを否定しなければいけないからだ。

ビジネスモデルを否定するとは、収益を失うリスクを取るということである。

Google 社内には、Google の高収益によって豊かな生活を享受している既得権が大量にいる。

社内の呑気な既得権に阻まれ、Google は大胆なチャレンジはできないと思われる。

既得権を持つ連中はあの手この手で変革を邪魔するだろう。

レイオフについてツイッターでごちゃごちゃ言っている人間の数を見る限り、Google 社員の大半はもはやイノベーターでも何でもなかった。ただの独占大企業の中のぬるま湯の社員である。

プライドばかりが高く、自らの非を認められず、自分が誰よりも優秀だと思い込んでいて、「Google に入ったから人生勝利だ」と素朴に信じているエリート集団が、Google のイノベーションの種を滅ぼした。

一方、ChatGPT の OpenAI は失うもののないチャレンジャーである。 既得権は少ない。

Google は「既に勝っている」ため、「これまでの勝ち筋」に自分自身が縛られている。

Google は絶対に、ChatGPT にはなれない。社内の抵抗勢力が必ず生まれてくるからだ。 21 世紀を代表するエクセレントカンパニーである Google がこうやって凋落していくのは非常に興味深いことではある。

Google の栄光が凄まじかったからこそ、このような大革命が起こったのかもしれない。

ChatGPT によって著作権が侵害されるか

今後、必ず大きな問題となるのは著作権である。 Stackoverflow、zenn、medium などで皆が情報発信していたのは、「読まれることによって認知が増える」「読まれることによって広告収入が入ってきて、お金が儲かる」という側面があったからだ。

皆が ChatGPT を使うようになると、多くの人が検索経由でサイトを踏まなくなる。

情報発信者にとってメリットはほぼなくなる。コンテンツ作成に手間がかかる割に、作ったサイトは ChatGPT に食われるだけだからだ。

広告収入が入らなくなったことに気付き始めて、誰かが大きな声で怒り出す。

2024 年あたりに、大きな訴訟が起こるだろう。

ChatGPT のゲームチェンジにより SEO の価値がなくなる

ChatGPT はゲームを変えた。 人々が検索しなくなった世界では、SEO は意味をなさない。

SEO を専門にしてきた業者は激減していくのは確定である。

Bing のチャットはリンクを張ってくれるが、ChatGPT はリンクを張らない。 それに、チャットでリンクを出してくれたからといって、ほとんどの人は出典まで見に行かずに、チャットの結果を見て満足してしまうだろう。

いかにして ChatGPT の経済圏に組み込まれるかが重要になると思われる。

ChatBot 最適化が叫ばれる時代がくるか、あるいは ChatGPT の餌にされるのを拒否する手法が出てくるか、いずれかに転ぶと思われる。

一方で、ChatGPT が答えを出せないアングラな部分では今後もずっと Google 検索が重要であり続けるだろう。 とはいえ、アングラはアングラで、ChatGPT の亜種で情報を探すようになるはずだ。

アフィリエイターは滅びる

ChatGPT が参考リンクを出さないままであれば、アフィリエイトも滅びる。 広告リンクは踏まれないし、サイト経由で買い物もしない。

ChatGPT 経由で買い物をするようになるかもしれないが、少なくともアフィリエイトにはつながらない。

ChatGPT によって最も早く滅ぼされるのはアフィリエイターなのではないかとさえ感じている。

「ウェブに広告を貼って、広告経由で収益を得る」という収益モデル自体がオワコンとなる可能性が極めて高い。

広告を貼るなら ChatGPT の射程圏外となる「アプリ内」とするしかない。 しかしながら、その「アプリ」も ChatGPT の登場によって簡単に作れるようになってしまった。

ウェブの生態系は ChatGPT によって大きく変わっていく。50 年に 1 度の変革期である。

Google 時代の終わりの始まり

検索は近い将来オワコンになる。

mixi があっという間に Facebook に取って代わられたように、オワコンは急速に進んでいく。

YouTube があるから Google は大丈夫だ、という人もいるかもしれないが、YouTube も間違いなく衰退に向かっている。

Google がどんどんで伸びていった時代が終わり、今後は衰退の一途をたどることだろう。

滅びることはないが、20 年後は今の IBM のような立ち位置になっているに違いない。

では次は誰が覇権を握るのか、というと、再びマイクロソフトが返り咲くと予想している。 今のうちにマイクロソフトの株を買っておくといいかもしれない。

レイオフの対象になった人は気の毒だが、会社のことは信用せず、自分でビジネスと立ち上げたり副業しておくのが良いと思う。

GPT-3.5 がユーザー登録なしで使えるようになった日が Google の命日

Google から Bing にユーザーが流れ始めているが、流出は始まったばかりである。 Google を使ったことがない人はいないが、ChatGPT を使ったことがない人はまだまだたくさんいる。

Bing でチャット AI の魅力に気付いた人が ChatGPT に興味を持ち、使い始め、衝撃を受けるだろう。

現時点では、OpenAI のユーザー登録に抵抗がある人も多いはずだ。 会員登録無しで GPT-3.5 が使えるようになった日が Google の命日となる。

「命日」といっても「Google が一切使われない」わけではなく、「Google ではなく ChatGPT を使おう」と多くの人が意識を切り替える日、ということだ。

Google のレイオフは続く

ビジネスモデルの根幹がひっくり返されようとしているのに、Google のレイオフが 2023 年で終わるわけがない。

Google のレイオフは各地でものすごく話題になったが、こんなものは終わりの始まりに過ぎない。

今後 5 年は似たようなレイオフ祭りが断続的に発生するはずだ。Google は調子に乗って採用しすぎたのだ。そして、採用された側も、「Google に入っていれば一生安泰だ」などと自惚れていたのである。 ろくにビジネスも作り出さずに、独占した検索需要に甘え、 evil なことばかりやってきたツケを払うときがきた。

Goodbye Google. お前は調子に乗りすぎた。

これからは ChatGPT の時代だ。

Web 3 やメタバースと ChatGPT の違い

Web 3 とか仮想通貨とか、メタバースが騒がれた時代があった。

今回の ChatGPT はあの頃の Web 3.0 とは明らかに毛色が異なっている。

Web3 も仮想通貨もブロックチェーンも、ほとんどの人にとっては何の利便性もなかった。 情報商材屋が騒ぎ、ブームに乗って儲けようとする人々のマネーゲームに過ぎなかった。

仮想通貨に精を出している連中からすると、「お前は Web3 を何もわかってない」と一喝されるかもしれないが、わかり価値のないものに時間を掛ける必要はない。 理解するまでもなく、メタバースや Web3 は社会に不要であり、99%の人間にとって、無価値である。

ChatGPT は言葉遊びで終わった Web3 とは明らかに異なっている。 2000 年代初頭から続いてきた「Web のあり方」を根幹からひっくり返す可能性を秘めている。

というより、もう「実際に使ってみたら明らかに便利だった」のを誰もが感じている。

ガラケーを使っていた人たちが、はじめて iPhone を触ったときの感覚に近いだろう。 これまでの検索がいかに不便だったか、皆が勘付き始めているのだ。

Web3 や仮想通貨は、ウェブのパチンコとして、ギャンブラーの間では有難がられ続けるだろうが、変革のメインストリームになる可能性はゼロである。

メタバースもコロナが永遠に続くなら仮想現実で生きる可能性もあったかもしれないが、むしろリアルの重要性に気付いた人が大半だろう。 仮想現実の空間なんてつまらないのだ。メタバースはマーク・ザッカーバーグが滑って終わる茶番だった。

メタバースは陰キャしか喜ばない。

陰キャはメタバースと部屋にこもっていればいいが、人生で大事なのは、リアルな質感だ。仮想空間はいらない。

マーク・ザッカーバーグも根は陰キャなので、間違いを犯した。

リア充によって盛り上がったのが Facebook とインスタグラムだったのに、なんと愚かな判断をしたのだろう。

終わったことはどうでもいい。これからは間違いなく ChatGPT がウェブの中心になる。絶対に乗り遅れてはならない。 ChatGPT に絡む何らかのビジネスに関わっていくべきだ。

次のゴールドラッシュは生成型 AI である。


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