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SIerはなぜログを確認しないのか?外注にエラー調査を丸投げしてしまう理由

2023/07/17に公開
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SIer がエラーが発生しても、ログを確認もできない話がツイッターで話題になっていました。

「SIer の人間はログの確認もできないのか」と疑問を抱く人に対して、SIer 界隈の人たちは以下のように反論しています。

  • ログを確認する代わりに会議の調整をしてくれるのか?
  • SIer 側がログを確認するかどうかは契約次第
  • ベンダーにログを確認する契約があれば、ベンダーが確認するべき

このように色々とエラーログの確認をしない理由を述べていますが、全部屁理屈です。

SIer の人たちは本当に馬鹿なのか、わざとなのか不明なのですが、自己認識がおかしいのです。

SIer の人がログを確認しない理由は簡単で、「ログを読んでも意味がわからないから」です。

意味がわからないものを調べても時間の無駄です。

もちろん、ログの中にある「ERROR」とか「WARNING」という文言を見て、「何か起こっている」くらいは理解できますが、なぜそのエラーが発生しているのか、どうすれば解消できるのかは全然わかっていません。 中身を何にも知らないからです。

だから、実際に開発している人や、コードが読める人に「ログを送付する」のです。

「お前もエンジニアじゃないのかよ」と言われて、SIer の人が「いや...ログを調べるのはそっちの仕事だから」などと反論していますが、プライドが邪魔をして現実が見えていません。

SIer の人は普通に

「エンジニアじゃないです。ログの中身を見ても何にもわかりません。お前はプロジェクトマネージャーにログの調査をさせるのか?黙って調べて内容を報告するのがエンジニアであるお前の仕事だろ」

と返せばいいんです。

それなのに、なぜか「エンジニアじゃないのか?」と言われるとムキになって、「エンジニアだもん!ぼくもやればできるんだもん!」と、できもしない、わかりもしないのに「できるけどやってないだけ」みたいな言い訳しようとするからおかしくなる。

わかんないんだから、無理にわかったフリするなよと。

ツイッターでイキっている SIer の人は、数多くいる SIer の社員の中でも特に自意識が高い連中です。

自分が何でもできて、エンジニアでもないのに、エンジニアであると勘違いしている。

たしかに SIer の中にいると、

「下流を担当する協力会社ができることくらい、上流である我々は全部できていないといけない」

「自分ができることを協力会社にやらせているんだ」

という風潮があります。

ただし、実際にはプロジェクトマネジメントしているだけでは動いているコードを理解するのは困難です。

「設計書」と呼ばれる Excel に書かれた資料もたくさんありますが、ぶっちゃけ読んでも腹落ちしません。 実際のコードを動かして、自分で書き換えて、どう動くかを把握しないと、プログラムの動作について腹に落ちることはないでしょう。

SIer の中では、設計書を読んで、なんとなく I/O を理解して、理解した概要を元に意思決定しなければいけません。 それが悪いわけではなく、「概要しか知らない」とちゃんと割り切らないといけないのです。

なのに、「おれは何でもできる!コードの中身もわかっているんだ!協力会社の連中に投げている作業など、おれが本気を出せば一人ででもできちゃうんだ」みたいに振る舞うから、馬鹿に見えるのです。

SIer の人々は、自分の役割は「プロジェクト管理」であると自覚しましょう。

「エンジニアじゃないのかよ」と言われてムキになる必要はないのです。だってエンジニアじゃないんだから。

変にエンジニアぶっているから馬鹿に見えるのです。

ソフトウェアエンジニアではなく、プロジェクト管理の専門家なのでしょう?

ウェブ系と呼ばれる会社で働いても、プロジェクトマネージャーやプロダクトマネージャーは細かく実装を見るわけではありません。 それで無能扱いされるわけでもありません。

SIer の社員はエンジニアでないと自覚しましょう。それで OK です。ログはエンジニアに調べてもらいましょう。

お互いに敬意を持って、分担するのは重要です。一人で何でもできるわけがありません。それぞれのメンバーが専門性を持ち、分業しています。 わかってないのにわかったフリをするのはみっともないのでやめましょう。

バグの報告を受けたら、「どのタイミングでバグを解消するか」「スケジュールをどう調整するか」「調整したスケジュールをどう報告するか」も大切な仕事です。 SIer 社員はそこで頑張ってるんだからいいじゃないか。


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