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野村総合研究所は激務?ホワイト?ブラック?会社の実態を社員が語る

2022/08/06に公開
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野村総合研究所で働きたい人は、野村総合研究所が果たしてブラックなのかホワイトなのかが気になると思います。

世の中的には「激務」で有名です。 一方で NRI のホームページでは「健康経営」を謳っていたりして、残業が少なく見えそうな気もします。

実態がどうなのか外からはわからないでしょう。安心してください。実態を紹介します。

会社には本音と建前があります。ホームページからは建前しか見えません。

NRI は実際にホワイトなのでしょうか? それとも激務でブラックなのでしょうか。

NRI の労働時間管理に関する状況

とりあえず公開情報を見てみましょう。

健康経営 - NRIによると、2020 年度の残業時間は 33.5 時間とされています。

項目 2014 年度 2015 年度 2016 年度 2017 年度 2018 年度 2019 年度 2020 年度
労働者の一ヶ月当たりの平均残業時間 33.0 時間 29.8 時間 27.2 時間 22.0 時間 21.5 時間 26.6 時間 33.5 時間
有給休暇取得率 66.9% 66.5% 70.6% 71.4% 71.3% 71.1% 64.1%

数字上では 20 時間〜30 時間程度と、平均残業時間が少ないようにも見えます。 たとえば 2017 年度は労働者の一ヶ月当たりの平均残業時間が 22 時間みたいになってますが、「そんなわけあるかボケ」とツッコみたくなりますね。

22 時間って 1 日 1 時間しか残業しないんですよ。そんな会社なわけないでしょう。

以下の口コミサイトを見てみましょう。 「残業時間の計算方法が見かけ上とても小さく見えるもの」と言われています。私もそう思います。

働き方(勤務時間・休日休暇・制度)

NRI には「健康管理時間」という謎の概念があって、どうも残業時間の計算式のようですが、組合の活動に精通している人や社内ルールが好きな人以外は、社員でも計算方法がよくわかっていません。

ただ、他の会社と同じように 1 日 8 時間労働と考えて、そこから残業時間を計算すると、少なくとも平均 40 時間は残業しているはずです。

2016 年くらいまでは普通に「観察時間」などと言って普通に残業時間を計算していたはずなのですが、どこぞの誰かが入れ知恵したのか、「見かけ上の数字をいじって少なく見せる」という姑息な手法が採用されました。

数字だけいじって改善したように見せるのはよくある大企業仕草です。

NRI の残業時間を減らす方法はただ 1 つ、裁量労働をやめて、残業代をちゃんと出すしかないのに(残業代はコストなので)、そこは絶対に変えません。

とはいえ、2000 年代の「毎日深夜残業」のやばい時期に比べたら年々改善されてきた感じはありました。 上場前の 1990 年代後半から 2000 年代前半で働いてた人は、よく言います。

「0 時まで働いて木場で飲みに行って、5 時からまた出社してた」

「たまに 3 時まで働いてた」

「今はぬるいよ」

と。

老害仕草はやめていただきたい。早く家に帰れと私は言いたいですが、昔に比べてだいぶ残業時間は短くなっているのは間違いありません。

改善されたといっても「残業時間が少ない」という意味ではなく、「異常な鬼畜残業」から、「普通の激務」に改善されたようなイメージです。

結論、「メーカーやウェブ系 IT 企業に比べると圧倒的に残業時間は長いが、コンサルティング会社や投資銀行に比べると全然まし」といったレベルに落ち着いています。

NRI で働いているときに、メーカーで働く女の子と話したりすると、残業がなくてホワイトな職場環境に驚いたりします。

え、17 時にみんな会社出るの?と。

NRI に入社した頃、先輩社員は言います。

「明るいうちに外に出たことがない」

普通に働いていて日が沈む前に会社から出られることはほぼないですし、出るのは相当な勇気がいります。

NRI 社員は何時に出社して何時に帰るのか?

午前 9 時から 10 時に出社して、20 時以降に会社を出るのが当たり前です。

8 時前にはほとんど会社に人がいません。めちゃくちゃ静かです。

だいたい 21 時に会社を出るのが普通です。たまに 22 時まで残りますが、持ち帰り残業でもしない限り、22 時以降になることはありません。 なので、23 時あたりにデートの待ち合わせを設定すれば大丈夫です。みなとみらい勤務なら横浜駅で 22 時 30 分から会えます。

NRI 社員は毎日 12 時間くらい会社にいます。

会社の中に食堂もあって、夜ご飯も食べられます。 ちょっと高いですが、普通に美味しいです。社内にセブンイレブンもあります。

セブンイレブンでおにぎりを買って、自席で食べる人も多いです。

18 時台に会社を出るためには周りの目を気にしなければいけません。

「早帰りで失礼します」だとか、人目を忍んでこそこそと脱出しなければいけない雰囲気があります。

合コンがあるから早く帰りたい、などは割と許される傾向がありますが、毎回 18 時台に帰ると「サボっている不届き者」とされます。

19 時帰りでもちょっと早い、というのが中の人の感覚です。毎日 19 時帰りが続くと相当気まずくなります。

19 時から平気で会議を入れられて、断れない

18 時まで会議が入るのはザラにあります。

部署にもよりますが、19 時、20 時でも平気で会議を入れる奴もいます。

その上、「人生において、仕事の優先順位が常に最高でなければならない」とされる文化があるので、19 時からの会議を断れない空気があります。

遅くまで会議があっても基本的に参加は必須です。そこに疑問を持つ人は社内にはいません。

飲み会があったとしても、「仕事で遅刻する」と言えば許されるのが社員のコンセンサスになっています。

とにかく仕事が優先です。仕事を優先にしない人間はありえない、という価値観が染み付いています。

正直、みんな根性あるなと思います。それが幸せなのかは本人にしかわからないですが、私からは幸せそうには見えませんでした。

野村総合研究所の残業は多い?社員が実態を紹介

プライベートを楽しみたいなら NRI はやめとけ

平日にプライベートを楽しみたいなら NRI はおすすめできません。

全く遊ぶ時間が無いかと言えばそういうわけではないのですが、精神的な足かせとなります。

  • 早く帰ると白い目で見られる
  • 夜遅い時間に突発的に会議が入る
  • プライベートの時間でも「コール」といって障害を検知した電話がかかってくる
  • 旅行先にも仕事用の PC を持ち歩かなければならない

上記のように、プライベートを楽しむ上でものすごく厄介な仕様が多くの社員に強制されます。

休みの日でも「コール」と呼ばれる電話がかかってきて、電話を取らない人間は非難されます。

年収はそこそこ高いですが、引き換えに失うものが大きいのも事実です。

ただ、中の人は「失っているもの」に気付いていません。新卒で NRI に入ってしまうと、「激務が当たり前」になってしまうからです。

転職して初めて気付きます。

突然の電話を恐れずに眠れる夜の安心感に。 18 時の少し明るい空の色に。 待ち合わせの時間に遅れずに飲みに行ける快適さに。

特に若手のうちに担当させられる「コール」は非常に不愉快です。 システムに障害が発生すると電話がかかってくるから「コール」といいます。

「仕事なんだからやって当たり前だろ」とツッコみたくなるかもしれませんが、ゴミ収集の仕事をしたくないように、夜間コールの仕事なんてしたくありません。

ウェブ系の会社では、SRE と呼ばれる専門の人たちが障害に対応するものですが、NRI だとそういう専門性で職務が分かれてはいないので、若手が担当します。

夜中 3 時の電話に出ないことを「コールを取り逃す」といいますが、コールを取り逃し続けると怒られます。

野村総合研究所で有給は取れるの?

土日合わせて 9 連休になる連続 5 日間の夏休みと、もう一つ、「リフレッシュ休暇」と呼ばれる休みを取るのがルールになっています。

リフレッシュ休暇の制度があるのは素晴らしい!という人もいますが、たしか普通の有給だった気がします。

2 日くらいは夏休みの特別休暇的なものが付与されていたような気もしますが、「普通の有給消化が許される」感じです。

GW や年末年始は休みをくっつけて連休にする人もいます。

休みたくなったから有給を取っておく、みたいな使い方をする人はほとんどいません。

有給を余らせて、40 日以上の有給が貯まってしまって破棄している人が多かったです。

有給を有給として当たり前に取るのは難しい雰囲気があるが、夏休みとリフレッシュ休暇はルールとして取得できる、というのが実態です。

夏休みやリフレッシュ休暇を含めて、年間 5 日間は有給取得するルールになっています。

残業代は出ない

「専門職」という職位になった後は裁量労働制が適用されます。

裁量労働制とは「みなし労働時間制」のひとつで、「労働時間が労働者の裁量にゆだねられている労働契約」のことを指します。

裁量労働制の契約でみなし労働時間を 1 日 7 時間とした場合、実際の労働時間が 4 時間であろうと 10 時間であろうと、契約した 7 時間働いたこととされ、給与に反映されます。

裁量労働制は定額働かせ放題として機能しています。

残業に当たる分の賃金は自動で基本給に反映されていますが、95%以上の人はみなしで計算される残業より働くので、実質損しています。

また、深夜 3 時に障害コールで叩き起こされて対応することが週に 1、2 度の頻度で発生する部署もありますが、そのあたりは無償労働というか、労働時間に付けずにいた記憶があります。

「働いた分はちゃんと付けろ」という上司もいるので、チーム次第です。

野村総合研究所はブラック企業なのか?

労働時間は長いですが、ブラック企業ではありません。 年収が高いからです。

福利厚生もしっかりしていて、年収が年々上がり、社会的な信用もあります。

決してブラックではありません。

ブラック企業とは、社員を馬車馬のように働かせる割に報酬では一切報いないゴミ企業を指します。

野村総合研究所は年収で社員に報いているので、ブラックではありません。

長時間労働は当たり前で、深夜に電話がかかってきて、パワハラしてくるような社員もいますが、それでもブラックではありません。

年収が高いからです。

野村総合研究所にパワハラはあるのか?うつで休職する人がどれくらいいるのか

個人的な意見だと、年収が低いホワイト企業よりも、NRI くらい激務でも年収が高いほうが人生は充実します。

激務はイライラするし早く帰りたいですが、年収が低くてお金にビクビクする方が辛いからです。

年収が高い幸福感が、激務の不満よりも大きいということです。

仕事が多いと腹が立ちますが、年収が低いと不幸になります。

年収は最低でも 800 万円以上にしましょう。 家族がいる方は年収 1000 万ないと厳しいです。

年収 1000 万ない人は転職しながら上げていきましょう。

野村総合研究所の人間ドックは素晴らしい

長時間労働を強制する文化がある割に、健康診断はめちゃくちゃ手厚いです。

人間ドックを毎年受けさせてくれるのは、中にいるうちには気付かない特典です。

中小企業に転職すると、そういった手厚い人間ドックなんてものはなく、最低限の健康診断のみとなります。

30 歳以上は全員人間ドックが受けられる NRI は、変にお金をケチらずに「働くための身体」を気遣ってくれているとはいえます。

まぁ、普段の残業を減らした方がよっぽど健康的ではあるのですが、お金をケチらないのはとても良いことです。

ベンチャーはそういった福利厚生をめちゃくちゃケチってくるので、ムカつきますよ。ベンチャーに転職するくらいなら NRI に転職しましょう。

ベンチャーに転職するリスク|ベンチャーで働くメリット・デメリットとは?大企業と比べてみた

その他にも、大したことではないですが、月に 2 回マッサージできたり、会社の療養施設みたいのを使えたりと、それなりに福利厚生はあります。

e-ship と呼ばれる「株価が上がれば上がった分だけお金がもらえる制度」も活用できます。

こういう福利厚生はベンチャーには絶対ありません。

NRI に入って年収を上げよう

NRI は現在、採用を急拡大しています。 単純に DX バブルで人手が足りないからです。

年収を上げたい人はぜひ応募してください。

激務は辛いし不愉快です。 ですが、低年収の方がもっと不快です。

年収が低くてブランド力のない会社で働くほうが、激務よりも絶対に不幸です。

会社のブランド力は、思った以上に自尊心を高めてくれます。

「個の時代」とかなんとか言われていますが、普通の人にとっては、「良い会社」と思われている会社で働くのは、自信になっているのです。

入れば誰でも絶対に年収 1200 万まではいきます。会社が傾かない限りはクビにならないし、「ただ真面目に働くだけ」で評価してくれます。

応募したい人には、マイナビエージェントで求人を紹介してくれます。

おすすめの転職サイトを知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

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